香港握手会レポ

あまりに筆が進まないので・・・。握手会だけ先にここにあげます。





 楽しかったイベントもこれが最後。ライブの後少し休憩を挟んでから握手会が始まった。東名阪の握手会サーキットや楽天のハイタッチイベントなどが開催されたとはいえ、やはりファンクラブツアーの握手会は特別な響きがあるし割り当てられる時間もそれらとは比較にならないほどの長さを期待してしまう。

 握手も今日で3回目だから初めてだった昨年とは少し違う感覚。それでもやはり握手会を前にすると程よい気の張りが出てくる。俺はこの時点で彼女に何を伝えるかまだ決まっていなかった。当初は彼女への感謝の気持ちや励まし、そして告白が出来ればいいなと思っていたのだけれど、思いがけず会え長を聞くことが出来たのでそれについて伝えようか迷ってしまっていたのだ。

早く決めないと肝心な時にしどろもどろになってしまう。

いくつかの候補の中からどれにするか頭の中でシュミレーションしながらステージ上の彼女を見つめる。一人一人に笑顔で答える彼女。輝いている。



 握手会が始まってしばらくするとじぇさんが俺の隣に来てくれた。

「会え長来たね。」

じぇさんはいつものように優しい笑顔でそう言った。俺がかねてからこの曲を見たいと言っていたのを覚えていて言ってくれてるのだろう。その笑顔が逆に俺の心に沁みる。イントロが流れた時の感激が蘇り目の奥から熱いものがにじみ出てくる。それをぐっとこらえる。

「最高です。来てよかった・・・。・・・・。」

二言三言言いかけたのだがこれ以上口にするとやばい。それを見たじぇさんが話を切り替えてくれた。

 俺の順番が来るまでステージの様子を眺めたりして過ごす。何を言おうか考えながら眺めているので知り合いが握手している様子を見逃してしまったが、それでも数人握手を終えてステージから降りる姿を確認。じぇっとさんがまるでスキップするかのように弾んでいる姿を覚えている。

もうすぐ自分もああなるんだな。誰かにROMられるんだろうか。



 それにしても早い流れ。当初期待したようなゆったりした時間の流れではない。ゆっくり思いを伝えるような時間はないのか?推しメンの前で粘ろうとすれば後ろにいる係員が無理矢理引き剥がして次に送る。送るというよりも投げ飛ばすように見えることもある。

香港に来てまで高速握手か・・・。

 昨年自分達は順番的にかなり初めの方だった。それも幸いしたのか伝えたいことをすべて伝えるだけの時間があった。結局後半辺りから結構高速に近い流れになってしまったらしいが、今年は握手会スタート時点からすでに結構速い流れで進んでいる。

これじゃああまり多くは伝えられないな。

 俺はとりあえずどうしても伝えたい思いだけを胸に決めた。あとは流れ次第。もちろん思い切りがっつくし粘るつもりである。ツーショット写真の時は早めに終わらせてあげようなんて格好つけてしまったが握手会は別。なぜだか説明は出来ないけれどここは出来るだけじっくりと、可能な限りゆっくりと時間をかけたい。



 その後流れは高速になったりゆったりしたりその時その時で様々だった。自分の時にゆったりした流れになるか高速になるかは運次第ということか・・・・。俺のときにゆったり流れてくれとひたすら祈る。

いや、自分は絶対に粘る!次に握手できるのは1年後だぜ!



 握手は座席順ではなくバス号車ごとに行われる。自分達はまんなからへん。ついに順番た。じぇさんに一言告げるとたこりんさんと一緒に列に並ぶ。



 緊張して胃の辺りが重くなり軽い吐き気を感じる。しかし、これはいつものこと。自分の列が壇上に近づくに連れて緊張感はまったくなくなった。あとは彼女に日頃の思いを伝えるだけ。俺は高速になった場合を想定して「ある一言」を心の中で反芻した。どうしてもそれだけは伝えなくては!

 もしゆったりした流れになったら他の事も伝えれば良いし、他のメンバーにも語りかければいい。



 待っている間は長く感じたが列に並んでみるとあっという間にステージが近づく。階段を上がる前に係りの人が座席番号の書かれた札を回収する。回収された札を入れる封筒の中をなにげなく覗く。結構入っているな。

 俺の先のたこりんさんが握手を始めた。小春ちゃんと握手している。俺の順番になったところで少し待ってくださいと言われ少し止まる。少しつまり気味の流れを緩和するためなのだろうか。ほどなくして進んで良いとの指示が出された。

さあ、本番だ!



久住さん・・・初めて目の前で見る小春ちゃんだ。この歳で親元から離れてアイドルの1戦級でいきなり活躍しなくちゃいけないなんて大変だろうな。幸せになってねと思いながら彼女の顔を見つめた。選ばれただけのことはある。やはり可愛い。

俺「頑張ってね」 久住「はい。ありがとうございます。」

基本的に「頑張ってね」という言葉は使いたくないと思っていた。言わなくたって十分頑張っているんだ。他の言葉を伝えてあげた方が喜ぶに違いない。しかしそれでもこの言葉を使ってしまったのはたとえ推しメンでなくても彼女の掴んだ夢を祝福し、そして彼女が大きく成長することを願ったからだ。彼女の瞳を覗き込みながらそう思った。



田中さん・・・ツーショットと同じくそれほど笑顔ではないけれどいつも通りの感じ。顔がちっちゃくて可愛いな。少し覗き込む感じで顔を近づけて話す。田中さんへの言葉はすでに決めていた。アルバムの中で一番好きな曲「声」を聴いていて毎回耳に残った彼女の声。今では藤本についで好きな歌声なのだ。まだまだガキっぽい子だけど惹かれる何かがある。

俺「歌声素敵だね。」 田中「あ、ありがとうございます。」

嬉しそうにしてくれた。よし!



道重さん・・・彼女が教育係になってから時折見せるようになったお姉さん的な一面。今までに見られなかったそんな一面を発見し、彼女に対する意識が少し変わった。この世界でやっていくには可愛いだけじゃ駄目なんだ。彼女の持っている何かをそのお姉さん的な一面から感じ、その成長が嬉しかった。今日はそれを伝えようと思っていたのだけれど、結局"まあいっか"と思ってしまい簡単な言葉で済ませる。

俺「ありがとう」 道重「ありがとうございます。」

彼女の視線が"それだけでいいの?"と言っている様に感じた。たぶん妄想だろう。(笑)



亀井さん・・・亀ちゃんごめん。言葉が思いつかない。すでに心は藤本モードなのだ。

俺「今日は楽しかったよ。」 亀井「ありがとうございます。」

この時には柴さんからの"亀井ちゃんによろしく"の言葉は忘れていた。この並び順になった時点で仕方のないことだ。俺は少しでも長く藤本さんの時間を確保するため亀井さんを早めに切り上げて体を藤本さんに向けた。



藤本さん・・・当然といえば当然だが俺の先にいるたこりんさんも藤本推しだ。粘るに決まっている。俺が藤本さんと握手しようとした時、たこりんさんはまだ握手の途中だった。たこりんさんが彼女に伝えている様子を隣で比較的じっくり眺めるという握手会ではあまり経験のない面白い状況。

たこりんさん「○○■△〜!」 藤本「え?」

聴こえない様子。もしかしてこれも粘るためのたこりんさんの作戦なのか?

たこりんさん「北海道のライブ見に行きますから。」 藤本「あ、はい。ありがとうございます。」

飛び切りの笑顔で答える藤本さん。それにしても俺はえらく冷静に見てるなと自分でも思う。これなら伝えたいことはしっかり言えそうだ。



さ、来たぞ!



 俺はマロンメロンさんのアドバイスを守り、たこりんさんが手を離した瞬間に自分から彼女の手をとった。柔らかなその感触は今でも覚えている。 飛び切りの笑顔で俺のことを見てくれている彼女。昨日のプレゼント受け渡しサプライズイベントですでに名前を名乗っているので今日はもう言う必要はない。おそらく顔は覚えていないだろうが、それはそれでかまわない。とにかく伝えたいことが先だ。

俺「○○○○○○○○○。」

藤本さんは一瞬「何かな?」というような表情で少し動きを止めて俺を覗き込むようにして言葉に聞き入ってくれた。ミ、ミキティの方から俺のほうに近づいてくれたぁ〜〜〜〜っ!そしてすごく嬉しそうな表情で俺を見つめてくれた。

藤本「ありがとうございます。」

男って単純だ。いくつになっても子供。自分の半分の歳しかない女の子にこれほど一喜一憂している。いわゆる"必死"というやつである。いや、本望さ!

この時点でようやく真正面の位置。まだまだ時間はある。矢吉さんとも約束した告白。いっちゃおう。

俺「○○○○○○○○○。」 

よし言えた!こんな素敵な女性に面と向かってはっきり言える機会なんてそうあるもんじゃない。いつか言わねば後悔する。そう思っていた。そして彼女の反応を見る。

藤本「おほほほ。あ、はは。ありがとうございます。」

彼女ほどの人なら何度も言われたであろう言葉。俺ごときが伝えたからといってファンのたわごと、おやじの妄想でしかない。それでも彼女はすごく照れくさそうな顔をしてくれた。ありがたい。ありがたき幸せだ。

ヲタっているときは独身。

俺がずっと言っている言葉。(笑)

さあ、まだ時間はあるぞ!絶賛の言葉と告白を伝えたら次は感謝の気持ち。

俺「○○○○○○○○○。」

そして彼女にあることを約束。

俺「○○○○○○○○○。」

すでに俺の体は斜めになりながら必死で彼女の手を握っていた。ツーショットの時は「早く終わらせてあげよう。」なんて思ったけれど、それが完全に偽善的なものだというのがバレバレになってしまっているこの状況。怒られるまで手を離さないのか俺は!(^^ゞ

それでも彼女は嫌な顔一つせず笑顔を返してくれる。嬉しいね。

本当に今日はありがとう。

そう思いながらもう一度彼女を見つめた。そして手を離す。係員に流された感覚はまったくなかったけれど、おそらくそうされていたんじゃないかと思う。必死すぎて記憶にないのだ。

もう一度彼女の方を向いたがすでに次の人と握手していた。



新垣・・・藤本で粘りすぎたためにガキさんの前に来た時にはすごい流れで目の前を通り過ぎ、すでに自分の体が彼女の正面から斜めになっていた。しかし彼女には春のお礼を言わなくてはならない。これだけはどうしても伝えたい。体が遠のきながら、手は離れそうになりながら何かを言おうとする様子を見て彼女が「何々?」という感じで俺のほうを見ている。

俺「春ツアーのふるさと。泣いた!」 新垣「あぁ、どうもありがとうございますぅ。^^」

実際あれはたまらなかった。ロマモーで泣かなくなっても彼女のふるさとでは数回泣いた・・・。(^^ゞ



小川・・・う!言うことを決めてない・・・。結構時間があったがお互い見詰め合って沈黙。(笑)

俺「楽しかったよ。」 小川「ありがとうございます。」

昨年はたった3人だけコメントした中の一人だったのに・・・。ごめんね。m(__)m



紺野・・・香港といえばグルメ。そのことを伝えようと思っていたが結局何も言わず。

俺「楽しかったよ。」 紺野「はい。ありがとうございます。」

大きな瞳で見つめれくれた。そういえば手首のことを聞こうと思ったんだ・・・。



高橋・・・何か言わなくちゃと思った。しかし何も決めていなかった。

俺「来年も来るからね!」 高橋「ありがとうございます。」

おっと、愛ちゃんと約束しちゃった・・・。(^^ゞ

このことは後にJOYさんに嫉妬されることになる。(笑)



吉澤・・・さぁイベントの締めくくり。吉澤さんにリーダーとして本当によくやっているねと伝えようと思っていたのだけれど俺の口から出た言葉は違うものだった。

俺「フットサル頑張ってね!」 吉澤「はい。ありがとうございます。」

こんなん他の人がいくらでも言ってる言葉じゃないか・・・。もう少し気の効いたことを言おうと思っていたらしばらく見詰め合ってしまった。吉澤さんの表情に少し戸惑いがあった。それを見た俺は結局"あらら"という感じで何も言わぬまま。微笑んだだけで終わった。彼女も微笑み返してくれた。



これで楽しかったイベントも日程的には終了だ。俺はじぇっとさんと同じようにスキップ気味に階段を下りた。



オフ会でよすさんに会ったときに言われた言葉。

「いっちゃくさん。粘りすぎ。」

ROMらないでないで下さいっ!