懺悔?

人望についてお褒めいただいたあとでとっても書き難くなっちゃいましたが、予定通りこの話題でいきますかねぇ。


小学校の頃、学校から戻ると同級生ではなく年下の子と遊ぶことが多かったんですが、近所に住むD君の家に遊びに言ったときのこと。
彼は今で言うマザコンで、何かあるたびに「ママ!ママ!」と言って母親の後についていくような子供でした。そのくせ友達には高飛車な態度をとったり妙に理屈っぽかったりしていて付き合いにくいところのある子だったんです。でもなぜか気が合うので仲がよく、毎日のように一緒に遊んでいたと、まあそういう間柄です。


その日もいつものように遊んでいましたが、俺は何を思ったのか?そこまでは覚えておりませんが、彼の家の風呂場にあったシャンプーを手に取り、なぜか彼の頭のてっぺんに3回ほどプッシュプッシュ!見事に頭頂部が泡立ち上ち状態で凄いことに。(笑)
当たり前ですが彼が騒ぎ始め、今にも母親に助けを求めに行こうとする様子。
俺はあわてて「なんとかしなくては!」と思ったもののすぐには良い考えが浮かばない。本来ならタオルでも持ってきて拭けばいいだけのことですよね。それが思いつかない・・。
そうするうちにちょうどそこにあったあるものが俺の目に留まったんです。それはD君にとって悲劇の始まりでした。


そこにあったもの。それは「はさみ」。
「おぉ!これは良い考えだ!これならばれずに済む!」
俺は本気でそんなことを考えたんです。そのときの気持ちは今でも覚えているので確かですよ。(笑)
彼の頭は一瞬にして「かっぱ」に・・・。無残というか間抜けな姿です。
彼は最初気づかずに遊んでいましたがほどなくして自分の頭髪がどんな状態になっているのかに気づき「ママに言ってやる!」と大騒ぎ。
母親がすぐに見つからなかったためお手伝いさんに報告。俺はお手伝いさんに「あんた!なにやってんの?!!!」みたいな感じで怒られました。あたりまえですね。(汗)
俺はさすがに自分のやったことを後悔しその場に居辛くなって彼に謝ってから家に帰りました。


ま、ここまでなら子供どおしの普通?のいたずらで終わるんですが・・・・。
実家のお店に戻って絵を描きながら遊んでいると彼の母親と祖母が彼と3人で血相変えてうちに怒鳴り込んできました。
「これ見てくださいよ!お宅のお坊ちゃんがうちの大切な○ちゃんにこんなことするんですよ。どうしてくれるんですか!」
俺はバツが悪すぎてどこを見ていいのか分からない気持ち。彼もこっちを見てるけど、本人はもうそれほど気にしている様子はありません。
ところが・・・・・彼の母親の怒りに対してうちの父親の反応は意外なものでした。
「髪の毛くらい時間が経ったら伸びるわい!そんくらいでビィビィ〜言うなや!子供のいたずらに親がいちいち血相変えて来るな!くだらん。」
「ビィビィ言う」とは情けなく大騒ぎするなとう感じの方言ですね。


う、うちの父ちゃん強い・・・。で、でも何か違う気がする・・・・。
結局向こうはあっけにとられてしまいそれ以上何も言えず退散されました。(汗)


彼の家族は今でもうちのお店にお気に入りのメニューを食べに来てくれます。こんな馬鹿なエピソードも今では笑い話になってて親同士で話したりしてますけど、俺の父親が言い放った言葉を聞いた時の彼らの気持ちっていったいどんなだったんでしょうね。聞いたことないのでわかりませんが、彼の家の数件隣のおばあちゃんに言われた事があります。
「あんた子供の頃は相当悪かったらしいね。」
記憶にあるのはあのときの髪切り事件くらいしかないので、彼らがご近所に報告されたんでしょうな。ま、言われて当然です。ほんとうにごめんなさい。m(__)m


俺のことを思って普通では言わないような驚きの発言をした父も、もう亡くなって数年が経ちます。彼の希望通り俺は商売を継ぎましたけど、今はただのヲタでございます。(笑)
今月の26日は彼の誕生日、もし生きていたら何歳になるんだったっけなぁ。